質問の作り方
大勢の聴衆に話をする講演は別として、2〜30人が対象の講義ならば、質問は効果的です。
一方的に話しを聞くだけだと次第につらくなり、興味が持続できなければ眠くなってしまいます。
適当な間隔をおいて、質問をすることは受講者の集中力と参加意識を高められ、学習効果も期待できます。また、講義のテーマを正しく理解したかどうかを確認もできます。
生徒や受講者の学びを助けるはずの質問が、プレッシャーや逆効果にならないよう、注意すべき点をおさらいしておきます。
質問作成時の注意事項
- 質問の内容は二度繰り返す
- 受講者は無意識に受け身の姿勢になっています。
一回目の質問で頭を切り替え、二回目の質問で意図を汲み取ってもらいます。
- 考える余裕を与える
- 質問しても答えが返ってこないからと言って焦らせたりせず、ゆっくりと待ちます。「しばらく、考えてみて下さい」と他の人へ振り直すのも良し、質問を別な言い方などでもう一度繰り返すのも良しです。
- 少なくとも3〜4人から回答をもらうようにする
- 隣の人との相談などはさせないようにした方が良いでしょう。
- 答えに対するフィードバックを忘れずにする
- これはとても大事なことです。
「ああ、どうですか」「どうもありがとう」などという簡単な言葉で終わらせずに、「つまり、〜〜ということですね」と確認します。
的はずれな答えでも、「そうですか…はい、次の人」とせずに、相手の発言を違う言葉で言い直して確認したり、繰り返したりします。
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- 間違った答えでもけなさない
- 受講者の発言を頭ごなしに否定するようなことはやめましょう。
受講者の答えが予想外だった場合には、「私の聞き方が良くなかったと思いますが」などの言い方で、受講者のプライドを守りましょう。
- 【基本的な注意点】
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※ 複数の人に同時に発言させない
※ 良い答えを出した生徒を褒める、熱心な生徒の努力も褒める
※ できる生徒だけを指名しない、指名は公平に
※ 着席順など自分の順番が予測できるもので指名しない
※ 最前列、最後列など会場の隅々まで忘れない
- 【困った時の対処法】
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〜答えにくい質問が出た場合は?〜
答えにくい質問をされても嫌な顔をしないで、できる限り誠意ある回答をしましょう。場合によっては、リレー質問をして、他の受講者からの回答を求めたり、質問をした本人に「あなたはどう思いますか?」と聞き返したりする方法もあります。
〜難しい質問が出た場合は?〜
明らかに質問の意図が分かりにくい時は質問者の意図を確認してから答えましょう。
専門外のことについて質問されたら、専門外であることを伝えてから知っている範囲で答えたり、私見を言ったりします。もしくは専門外なのでと断ることもできます。
その場で答えられないような難しい質問の場合は、「いついつまでに調べて答えます」というように即答を避ける方法もあります。
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